CULTURE

バンドマン視点で贈る、観光ガイドブックには載らない街のカルチャーガイド 第6回

KONCOS古川太一のTrippin' 第6回・松江(島根県)

バンドマンは、バンドワゴンに乗って全国各地でライヴを行う。ってことは、その土地土地でいろいろなヒトやモノに出会っている。その街に住んでいる人しか知らないようなことに触れているってこと。その街にはどんなバンドがいて、どんなカルチャーがあるのか。バンド、KONCOSの古川太一が、ライヴを通して出会った各地のカルチャーを紹介していきます。text:古川太一(KONCOS)

今回紹介するのは、島根県は松江です。この街は、以前レコーディングで訪れたことがあるノルウェーのベルゲンのような、時の流れが落ち着いている素敵な街。そんな松江には10年以上通っていて、この街独自の音楽文化がしっかり根付いているなと感じています。もともと「NURECORDS」というレコ屋(現在は閉店)があって、それが大きいのかもしれません。そして、その名前を継承し楽しい居場所を作ろうと誕生した「NU 」というイベントスペース(現在はクローズ)も外せない。宍道湖を望む松江大橋の角にあって、窓から松江の印象的な景色が広がる。ゆっくり流れる時間に合わせて、夕暮れどきに松江大橋から宍道湖を見ていると、毎回来て良かったなと心から感動する。これからもこの街で出会った人とカルチャーシーンを大切にしながら、ともに歩んでいけたらいい。

LIVE HOUSE/CLUB 素敵な景色が広がる街にある僕らの大事な場所

 

NU
松江の音楽シーンの屋台骨でもあったレコードショップの名前をそのまま使って、期間限定で運営していたイベントスペース。程よい大きさに周りの景色もキレイだっただけに、残念ですが、今後も計画しているみたいなので、僕らもサポートしていきたいです。

 

MUSIC D.I.Y.でシーンを盛り上げる地元在住アーティスト

ポヤンポヤンズのメンバーには、出雲のコーヒー屋「LA BAR」のスタッフや、DJとして活動する人がいたりと面白いバンドです。そんなここで紹介するのは、地元の音楽シーンを自分たちの手で盛り上げるアーティストたち。彼らが中心となって、「NU」だったり”たぬき音楽祭”というイベントを作ったりしています。松江のシーンには欠かせません。

 

写真左_TFC、中右_DJ ふっつ、右_槇原慎治

 

ポヤンポヤンズ

 

DJ YOHEIBOYS

FOOD 大勢で行くと楽しい場所に松江に来たら食べるべきローカルフードたち

 

田村屋
島根と言えば、出雲そばが有名ですが、僕らが魅了されたのは釜揚げそば。そば湯につかったそばに、自分でつゆを足していくスタイル。とろみのあるそば湯の風味と一緒に味わうそばは、今まで体験したことのない食感です。

山かけ 600円

 

 


松江でのライヴ後の打ち上げの定番「蟻」。ここはみんなの居場所のような居酒屋で、その土地ならでの新鮮な魚介から、気の利いた酒のあてまで、センスよく提供してくれます。行く度に、満足しています。

COFFEE コーヒー文化も根付く街の1杯

 

IMAGINE. COFFEE
松江にはコーヒー屋さんがたくさんあって、その中でも「NU」の人たちに紹介してもらったこのお店は、シングルオリジンを中心とした自家焙煎のコーヒー屋さん。マスターの人柄がにじみ出るコーヒーは、街の空気感も一緒にドリップされてるみたいです。

ETHIOPIA グジ G-1 ウォッシュド 400円

 

 

亀田山喫茶室
観光名所である松江城内にある興雲閣という迎賓館の中にある喫茶店。僕らのライヴをずっと観に来てくれている方が働いています。松江の時間の流れってこんな感じなんだよな、って思う。

亀田山ブレンド 500円

古川太一 profile

東京・下北沢のライヴハウス「SHELTER」を中心に活動中の3ピースバンド、KONCOSのキーボード担当。バンドの他にも、DJとしての顔も持つ。KONCOSの情報は、koncos. net 、個人の近況は、@taichifurukawa(Instagram)まで。

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