FASHION

アウトドアライフを愛するデザイナーはコラボバッグも街の外へ連れ出したい。

日本を代表するバッグレーベル「PORTER 」とともに毎シーズン、刺激的なコラボバッグを発表し続ける「GOOD OL' 」。そのディレクターである福田さんが共作の理由から、自身の中でのクリエーション姿勢の変化までを語る。
photo:Teppei Hoshida text:Nobuaki "Tommy" Tominaga

「街でのオシャレをアウトドアで楽しんでもらうために使って欲しい」

「GOOD OL’」は「PORTER」とのコラボバッグを、6年前から毎シーズン展開している。このお馴染みとも言える共作の理由は、「GOOD OL’」デザイナーの福田さんが提案する革新的発想に「PORTER」側が真摯に応えてくれるモノ作りの姿勢があるからだ。「今までに田カバンがやったことないバッグを作りたいって言うと喜んでもらえるんですよ。このコラボで得た新しいノウハウや手法は少なからず、彼らが展開しているインラインのバッグにフィードバックすることができますからね。ある種、毎回実験的なことが行われています」。そう福田さんが話すように、かたや他ブランドにはない斬新なアイテム展開、かたや新たな技術の習得と、互いがウィンウィンの関係を築き上げている。

 

ちなみに近年のコラボシリーズは、福田さんの趣味でもあるアウトドアライフに目を向けて製作しているとのこと。「今じゃ街をお洒落して歩くためのモノより、キャンプのギアにお金を使う人が増えているんですよね。確かに、これから街に出かけるときと、今日から2泊でフェスやキャンプに行くぞっていうときの高揚感を比べると熱量は後者のほうが高いはず。でも、機能性はもちろん必要だけど、できるだけお洒落なほうがいい。だから、街での着こなしをアウトドアで楽しんでもらうためのツールとして、このコラボバッグを使ってもらいたいんです」。

 

両者の合作は、資材ベースで安価な家具量販店のキャリーバッグやアウトドアブランドのオーバースペックなバッグにはない、実にいい塩梅の使い勝手と秀逸なデザイン性を兼備している。ファッションでありつつ、”ギアとして使えるバッグ”という感覚なのだ。「もちろん街で使ってもらうのはいいけど、僕は外遊びの視点で作っているのでアウトドアブランドと本気でシェア争いをしたいと思っています。PORTERっていう間違いない信頼度の看板を使わせてもらっているから、より一層手に取ってもらいやすいんじゃないですかね」。

耐久性が高いポリプロピレン素材やビニールコティングを施した高密度のタイベック素材など、メインマテリアルに資材を使ったラインナップは同コラボシリーズの特徴。キャッチーに目を惹く仕上がりは女子ウケもいいそう(すべて本人私物)

福田 健太郎_GOOD OL’ ディレクター
自身が”GOOD OL'”と感じたあらゆる物事を落としこみデザインされた良質のウエア、グッズを展開するブランド「GOOD OL’ 」のディレクター。最近はアウトドアが趣味だとか。

※本ページは『warp MAGAZINE JAPAN』2018年4号に掲載された情報を再編集したものです。

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