アメリカに移住し子育てをしながら、アメリカ国内やカナダ、日本を合わせて年間10回ほど往復し、プロスノーボーダーとしてフッテージを残し続ける上田ユキエ。自分のカラダともストイックに向き合い、アスリートらしいしなやかな体型を維持しながら、休むことなくフル回転で活動し、日本とアメリカのスノーボードシーンを繋ぐ。そのアクティブでヘルシーなライフスタイルに迫る。

 

photos: Amane Ohta

 

自分の人生を一生懸命生きる

 

今、私はアメリカ・カリフォルニア州でビーチ沿いの街とマンモスマウンテンを行き来しながら暮らしています。すぐ近くにビーチがある生活と、雪山と密着した生活。どちらも私の心をオープンにしてくれる場所です。アメリカでは、子育てをしながら、リポーターなどの仕事をしたり、日本とやりとりしながらスノーボード関連の業務を行っています。プロスノーボーダーとして、日本、アメリカ国内、カナダなど、年間10回弱は出張しているんです。子どもはアメリカへ置いていくことも多く、まだ幼くて胸が痛むときもあります。だけど、人生は一度切り。周りからアドバイスをもらっても、決めるのは自分なんですよね……。正直なところ、出産前にやれるだけのことはやってきたから、もういいかな……、なんて弱気になっていた私の背中を押してくれたのは、主人でした。“結婚して母になっても、上田ユキエの人生をこれまで通り一生懸命生きればいい ”という言葉に励まされたんです。私は自分の夢は我慢しないし、弱気になったときは、むしろ頑張っていこう!って力へ変えるようにしています。今の環境がなおさら、そうさせてくれるのかもしれません。

 

いつまでも動けるカラダでいたいので、トレーニングもしっかりやっています。子育てをするため、家族のため、スノーボーダーとして滑り続けるために、40代でさらに自分のカラダと向き合うようになって、その効果を感じています。顔はお化粧でなんとかなっても、カラダはごまかせないんですよね。最高の環境で、ヨガやスノーボードを積極的に取り入れ、楽しみながらカラダをコントロールしています。朝も5時には起きて、早めに寝るように心がけています。本当の美しさと向きあうことで、自分にもっと自信が持てるようになったんです。

 

この街へ来て一番良かったと思えるのは、アメリカの広い考え方に沿って生きられること。そして自分の生まれ育った日本の良さを外側から深く感じることができたことです。 2つの国を知って、考え方も広がりました。年齢を重ねたからこそできることがあると思うし、いつまでも夢を追い続けていたい。自分のカラダとココロを磨き、もっと貪欲に勉強し、シミやシワが増えても太陽の下で思いっきり笑っていられるような、女性になりたいです。日本ではこんなナチュラルでスッキリしている自分はいませんでした。何があってもカリフォルニアの青い空が吹き飛ばしてくれる今の生活が大好きです。

 

※本ページは『SNOWGIRL』2016年 10月発売号に掲載された情報を再編集したものです。