In The Streets of Indonesia

インドネシアとスケートボード。僕らには想像がつかないこのシーンで起こっていること。知れば知るほど、このストリートカルチャー、とりわけスケートボード文化というものに固定概念や先入観が不要なものだと実感する。現地では今、一体何が起こっているのか。フォトグラファーのMIYU FUKADAが彼らを追った記録。

ジャワ島東部、アートの街ジョグジャカルタ在住アーティストであるオクタ・サミッド。

 

2003年ごろにスケートを始めてからカリフォルニアのアーティスト、Neckfaceを知り、衝撃を受けたことをキッカケにアートの道を志したという。

 

小さいころからとにかく絵を描くのが好きだった彼は、2008年からジョグジャカルタのアートスクールに通いながら、同時にアーティストとして活動をスタート。学校ではイラストレーション、グラフィック、アニメーション、デザインなどを幅広く学び、そうして様々なジャンルに触れることによって自分自身の好みを細かく把握し、現在のスタイルを築いていったそうだ。

 

現在では自身のアートショーや、ブランドへのデザイン提供など精力的に活動を行っているサミッド。

 

極力線を少なくし、シンプルに仕上げた彼のイラストは、インドネシア人の心をくすぐるような皮肉やジョーク、インドネシア語ならではのスラングなどからインスピレーションを受けているという。日ごろからアイデアが浮かんだら、すぐスマートフォンやメモに書き残しておくのを怠らないそうだ。作品の中にはユースカルチャーを題材にしたデザインが多く、スニーカー、スケートボードから身近な生活の中にあるものまでを、なんとも言えないポップさと時にシュールさを取り入れながら作品へと落とし込んでいる。どこかで彼の作品を目にすることがあれば、ぜひ注目して欲しい。