『美しいとは、こういうことだ』 日本の美を結集させたアイウェアブランド『靉靆(たなびく)』 幾重もの職人技が紡ぐ、唯一無二の視界。
靉靆く(たなびく)これはかって中国から伝わったとされる「眼鏡」の昔の呼び名。その名からインスピレーションを受けた「靉靆く」には、時代を超えても色褪せない“本物の眼鏡”であるという意味が込められている。見て、触れて、かけて感じる、圧倒的な重厚感。その至極のデザインは、緻密な最新技術と日本の卓越した職人技と伝統文化が組み合わさって生まれた。

ブランドロゴは内閣総理大臣賞をはじめ数々の賞を受賞した書家の中村伸夫氏作
「中村伸夫(書家・中国書道史研究家) 1955年福井市に生まれる。東京教育大学卒、筑波大学大学院修士課程修了。この間、北京に国費留学(1979~1981年)。(公社)日展会
員、(公社)日本書芸院副理事長、書法研究雪心会会長、筑波大学名誉教授、博士(芸術学)、日展内閣総理大臣賞受賞(2022年)。」
全てのフレームで際立つのは、ブラウン管テレビを模したような立体的な“テレビジョンカット”。リムが削り取られ、レンズが奥まった陰影のあるデザインは、顔にメリハリをつけて目に力を宿します。その存在感は、一目見れば視線を奪われるほど。フレームの外側は角が生かされたタフでソリッドな印象を与える一方で、肌に触れる内側は柔らかく優しい丸みを帯びた仕上がりに。職人による繊細な切削技術がフレームに軽やかさを纏わせ、同時に立体感を演出している。
フレーム生地は1849年創業のイタリアの名門メガネ生地メーカーであるMAZZUCCHELLI(マツケリ)社へ、植物のような自然材料を原料にしたプラスチック材料、すなわち分解され最終的に土に帰るバイオプラスチックセテートの10mm厚生地を別注。
厚みのあるフレームを支えるのは、リムとテンプルを強固につなぐ7枚蝶番とリベット。リベットに施されているのは、古くから着物などに使われてきた伝統的な霞の紋様です。折りたたんだ時に見えるテンプル断面にも「霞」と「雲」の漢字が左右それぞれにあしらわれ、フレームの至る所に「靉靆く」のエッセンスが宿っているのが見て取れる。深い霞の中で先の見えない様子は「永遠」を意味し、これもまた「靉靆く」が人生に寄り添い長く使うことのできる“本物の眼鏡”であることを表現している。テンプルの中の芯の彫刻に取り入れているのは、日本の伝統的な建築様式に見られる欄間(※)の柄。
遡ること奈良時代、寺院建築での採光目的で使用され始めたといわれる歴史深い技術が、機能性と美的価値を兼ね備えた「靉靆く」を美しく彩る。
※採光、通風、装飾といった目的のために天井と鴨居の間に設けられる開口部材との間に設けられる部材のこと