FASHION

ここでしか買えない、とっておきTeeがあるお店。#04

ONE AND ONLY SHOP

欲しいTシャツを探しに、やみくもにお店を回るのもいいんだけど、どうせ買うならそのお店にしか売っていないようなTシャツを見つけたい。そんな自分だけのTシャツを探しているあなたに教えたい、とっておきのショップ。
photo: Shunsuke Shiga text: Rui Konno

振り切った個性と存在感が光る不気味でグロいグラフィックT

我妻さんが「softs」を始めたのは2000年のこと。当初は古着の買い付けからスタートし、現在はワークやスケートなど、バックグラウンドの異なる珍品を数多く揃えている。「もともと、例えばアウトドアだったり音楽関係だったり、ファッション以外のところから生まれたものが時代を超えるような気がして、そういう視点で選んでいたんです。Tシャツもそれは同じですね」と我妻さん。しかし、それにしても実際に並ぶTシャツのラインナップはクセが強い。特にそれが顕著なのが、昨今ではあまり見かけないホラーテイストのグラフィックだ。「音楽は昔から雑食なんですが、Tシャツも作ってて、音楽性も自分が好きなものっていうところで、自然とドゥームやデスメタルなんかが増えてきて……」。そして副次的に集まったのが、こうしたグロいデザインだ。「基本は極端なものが面白いと思うんです。バカだったり、不気味だったり。そういうテイストって、限界を勝手に超えてくるじゃないですか。そういう部分を音楽やスケートには求めてるのかも知れません」。そんな店主の期待を背負い、並べられるおどろおどろしいTシャツたち。「ウチ以外、こんなの誰が置くんでしょうね?」と笑う我妻さん。振り切った個性を放つこれらのアイテムにとって、それは最大の賛辞なのだ。

CANNIBAL CORPSE_写真左
NY生まれのデスメタルバンドのTシャツ。その音楽性にも劣らず、ジャケットのグロテスクさに定評あり。「すごく早いサウンドが特徴で、困ったことにこれがまともな部類のデザインでした」。3900円

HEROIN SKATEBOARDS_写真右
UKスケートシーンの異端の1枚は、デッキにも採用されていたというグラフィックで、薄気味悪いタッチが目を惹く。「見た瞬間、これは売れそうにないなと思いました。ウチ向きだなって」。4000円

BARRIER KULT_写真左
恐怖映画から着想を得たというグラフィックは「HEROIN」に所属しているプロスケーターが手掛けたというもの。「ちょっとポップですよね。この後のストーリーとかは考えないようにしてます」。4700円

BURZUM_写真右
かつてメンバー内でいさかいが起こり、殺人事件にまで発展しているというのが超シリアスなノルウェーのバンド。「音が格好いいんですけど、店でかけると怖がる人がいるので控えてます」。 3900円

CATHEDRAL_写真左
ナパーム・デスのヴォーカルとして活動したリー・ドリアンが1989年に始めたバンド。「ナパーム・デスは世界最高速を目指したようなバンドだったのに、これは異様に遅い音。不思議ですよね」。 3900円

BARRIER KULT_写真右
メンバーの素性は明かされず、覆面で滑るという、異様なスタイルで知られるカナダのスケートカンパニー。「獣人みたいなグラフィックが気持ち悪い。明らかにいい人ではないですよね」。4700円

▼SHOP information

softs
住所:武蔵野市吉祥寺南町1-8-11弥生ビル4F
営業時間:12:00~21:00
☎0422・45・5433
http://softs.to/

※本ページは『warp MAGAZINE JAPAN』2017年8-9号に掲載された情報を再編集したものです。

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