デザイナーが機能的プロダクトを作る理由 池内啓太 and wander デザイナー

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07/14 10:46 UP DATE NEWS

デザイナーが機能的プロダクトを作る理由 池内啓太 and wander デザイナー

new outdoor season wear function

服の作り手たちは、日々膨大な量の服や素材に触れている。それを咀嚼して、彼らは自分らしいスタイルを作り出すのだ。そんな深い知識を持った洒落者たちは、街で機能服とどう付き合っていくのか。そこから、彼らのクールネスの秘密が見えてきた。
photo:Kousuke Matsuki text:Rui Konno

「フィールドで使うための服が、街でどう見えるかを考えています」

かつてコレクションブランドのデザイナーを務めていた池内さんがそこから退き、かつての同僚と共に「and wander」を設立したのは2010年のこと。今でこそ一般的になったアウトドアとファッションの折衷だが、そんな流れを後押しした存在のひとつに、間違いなくこのブランドの名が挙げられる。長年モードの世界で活躍した彼は、なぜアウトドアフィールドと親和した服作りをするようになったのか。「僕が機能に興味を持ったのは、やっぱりアウトドアがきっかけでした。それまで、軍モノやアウトドアギアにファッションとしての面白さは感じていたけれど、自分で登山をするようになってから、その本当の魅力がわかった気がします」。しかし、かつては登山のためにウエアを選ぼうとしても、欲しいと思えるデザインにはなかなか出会えなかったそうだ。「and wander」には、そんな自身の経験が生きている。「基本的に僕たちは、フィールドで使うための服を作っています。でも、それと同時に街で着たらそれがどう見えるのかも、いつも考えていて」。この日彼が着ていたのは、立体的な切り替えがなされたソフトシェル。”3X DRY”という機能を備えた、スイスのショーラー社製の生地を使った1着だ。「1枚の生地で表面が撥水、裏面が給水・速乾性を持っているのが1番の特徴です。雨が降ると蒸すから汗をかくじゃないですか。でもこれなら表面が雨を弾いて、内側は汗を吸ってくれるから快適なんです。こういうソフトシェルが、街で着るには合っている気がします」。フィールドで通用する機能性と、都市で映えるデザイン。この1着もまた、「and wander」のスタンスを確かに物語っている。

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随所に施されたグラフィックはリフレクターになっているのが都会的。プリントは補強も兼ねていて、負荷がかかりやすく擦れが生じやすい部分に配しているなど、フィールドの知恵がいきている。4万60000円(and wander1 ☎03・3468・2360)

池内啓太 and wander デザイナー
神奈川県出身。「ISSEY MIYAKE」でデザインを手掛けた後、独立。デザイナー仲間だった森 美穂子さんとともに「and wander」を設立し、アウトドアマンと洒落者の両方から支持される。

※本ページは『warp MAGAZINE JAPAN』2017年7号に掲載された情報を再編集したものです。

 

http://www.warpweb.jp/feature/feature.html